新感覚・持ち歩くとんかつ定食!! 萌え断『ベジカツサンド』が連日完売!!

相談のきっかけ

前職店舗イメージでしか考えられず、進まない創業準備
大学在学中のアルバイトから、そのまま盛岡市の老舗洋食店に就職。10年修行の後には独立すると宣言しながらも中心的な立場で活躍。当初の思いを有言実行し令和3年9月に円満退職。喫茶修行をしていた弟を誘い、物件探しをしている段階で、創業の力になって欲しいとご来訪。
既に見付けたという物件は幹線道路に面し、面積も広くスケルトン状態。そこから内装を整え、厨房機器を揃えて…と、莫大な金額が掛かる物件だった。前職の店舗イメージが強く、大きな店舗に着席で飲食提供という形式以外考えられず、柔軟に物事を見られる状態にはなかった。

課題整理・分析

「とんかつ」と「コーヒー」の新しい可能性に挑戦!!
どんな価値を提供する店舗にしたいのか、徹底的にヒアリングを進めるも、どうしても前職と同様な回答になってしまう相談者。どんなに技術に自信が有っても、サービスやメニューが良くても、独自価値が無ければ、同じメニューを扱う同業店舗の中から選ばれる事は難しい。たとえ、同業店舗の隣に出店したとしても人気店となれるような価値作りは必須。イチから全く新しい、コロナ禍の今だからこそと言える、独自価値を生み出す取り組みが必要だった。
また、オーナー兄が主力とする「とんかつ」と、弟が主力とする「コーヒー」という提供メニューを、どう組み合わせていくのかも課題だった。

解決策の提案と実施

度重なる路線変更の後に生まれた、萌え断『ベジカツサンド』
着席飲食スタイルのイメージから離れられず、候補物件はどれもランニングコストの高い物件。極力コストを掛けず、どこまでも「とんかつ」の新たな可能性を追求するよう助言し合意。「とんかつ」といえば、大量のキャベツ千切り+厚肉カツという既存イメージを覆す、全く新しい…薄カツをメインとした罪悪感のない、お箸の要らない持ち歩けるカツスタイルをご提案。彩り豊かなボリューム野菜と薄カツを天然酵母パンで挟んだ、見た目も美しい萌え断『ベジカツサンド』(断は断面の事)が完成した。相談者が試作する中で、彩り豊かな野菜だけのボリュームサンド『ベジタブルサンド』、新たな抽出方法の『茶漉しコーヒー』も生まれた。これを機に店の商品開発コンセプトは【新感覚】とし、長引くコロナ禍も見据え、テイクアウト専門店としての店舗作りをご提案し合意。一気に創業準備が動き始めた。

支援の成果

当初の事業計画を遥かに上回る、売上250%でスタート!!
当初難色を示した金融機関も、商品の完成度に一転応援体制に。開業準備段階からSNSにも力を入れ、拡散スピードも早まった。令和3年11月末に【とんかつ&コーヒースタンドSUEKI】を開業。OPENから事業計画を大きく上回る売上250%を記録。主力商品『ベジカツサンド』は、イベントに出店すれば一日100個を完売する大人気商品となった。郊外店で待つ営業スタイルばかりではなく、今後は、各地のイベント出店、外販場所の拡大、アイドルタイムのスイーツ販売など、更に売上を伸ばすべく邁進して行く。

◎相談者の声

当初は創業を簡単に考えていました。しかし、相談を重ねれば重ねる程、独自価値を生み出す事の大切さと大変さを学びました。コスト感覚も甘い部分があり、指摘していただきながら心から納得して創業することが出来ました。大変感謝しております、有難うございました。今後も常に【新感覚】を心掛け頑張って行きたいと思います。

◎岩手よろず支援のポイント

豊富な技術・経験の反面、経営の知識は乏しかった相談者。前職イメージ脱却のため、毎回宿題を出し、それを再検討するというスタイルで、徹底的に腹落ちするまで向き合い続けた。試作に入ると難なく良い物を仕上げて来るので、さらにブラッシュアップするという好循環が生まれた。郊外のテイクアウト専門店の為、待つだけではなく外販も出来る様、駅ナカの弁当セレクトショップとも繋ぎ、安定した定期収入を確保するよう促した。

担当コーディネーター久保田 まゆみCO

合同会社インチャージ
◎代表者名/東嶋 勇起(兄) 東嶋 直幸(弟)
◎住所/岩手県盛岡市月が丘一丁目28-3
◎電話番号/080-1813-3850
◎HPアドレス/https://www.instagram.com/sueki_morioka/