グッドデザイン賞の支援を行い見事受賞。知名度アップで販路拡大!

相談のきっかけ

バッグブランドを立ち上げたものの、知名度アップに苦戦
大手アパレルメーカー出身で、ブランドマネージャーや執行役員などを歴任。退職後、アパレルのコンサルティングなどを行っていたが、バッグブランド立ち上げのため株式会社ファーストスパイクを設立。コンサルティング活動と並行して、バッグブランドの運営と拡大を推進中。
介護中のお母さまが言った「リュックの中がよう見えへんから、必要なものを探してんけど見つけられへん」という一言から着想を得て、リュックの開口部がバネ仕掛けでパカっと開いて中が見えやすいリュックを開発。特許も取得した。
しかしながら、新規立ち上げブランドという事で、知名度アップに苦戦しており、ブランディングを明確にしたバッグブランド確立のため、アパレルメーカーの新規ブランドマネージャー経験者であるCOへの相談に至った。

課題整理・分析

利便性とクリエイティブを両立した尖ったブランディングが必要
ヒアリングの結果、複数の商談先からは「商品自体はとてもいいし、特許の技術も素晴らしく、機能性や利便性は高い」という感想で感触は良かったが、「いま一つウリがないので、他のリュックに対して、差別化の分かりやすいポイントが欲しい」という声も同時に頂いたとの事であった。
現状は「ワンブランドワンプロダクト」(1つのブランドで1つの商品しか展開していない)のため、ブランド自体の知名度アップを図るよりも、商品自体をいかに差別化されたブランディングをして知名度アップを図り、その上で販路拡大を有利に進めたい、という事が課題であった。

解決策の提案と実施

グッドデザイン賞へのチャレンジを提案し、見事受賞
COは過去にも3度グッドデザイン賞の支援をして、全て受賞している経験から、グッドデザイン賞へのチャレンジを提案。
1次の書類審査支援、2次の展示審査(展示時の資料作成支援)について、相談者が商品開発のきっかけとなったお母さまのニーズをベースに、ストーリーの構築を軸に、審査の各項目へのブラッシュアップ支援を行った。
数度に渡るブラッシュアップの結果、「バネ弾性を活用した特許技術を使用した、シニアの使いやすさを追求したリュック。プロデューサーの母の高齢化で『リュックの中身が探しにくい』という困り事をきっかけに『ファスナー開口時にバネで中身が瞬時に見えるリュック』を開発。更にこの機能は誰にとっても便利なため、ホスピタリティの高いユニバーサル・ファションリュックへと進化。」というストーリーを構築するに至った。

支援の成果

渋谷や銀座などロフト大型店11店舗での取り扱いがスタート!
グッドデザイン賞の受賞で、国内各地でのGD賞期間限定ストアでの展開や、商談会への参加時のアピールポイントが明確になったため、取り扱い店舗が増加し売上も拡大。特に、有名セレクトECサイト「MONOCO」や、ロフト大型店舗9店での取り扱いがスタートし、売上も更なる拡大をしている。
今後の展望としては、中国等での生産でコストを下げ、廉価版を発売する事で、価格がネックになっていた販売先の新規獲得で更なる売上拡大を図る。
また、別素材での製造や、新製品の開発も行い、バリエーションの拡大も準備中である。

◎相談者の声

知名度皆無の新規ブランドの販路開発に際し、短期的に信頼獲得を得る手法として「グッドデザイン賞を活用した営業販促案」をご提案頂いた。申請段階からの丁重なご指導が実り、受賞に至る。その後に展示会へ出展、早期的に著名優良小売店からの受注獲得と言った成果に繋がり、今後の事業拡販への礎が形成できた。

◎岩手よろず支援のポイント

補助金等も同様だが、募集者が何を求めているかの意図にしっかり応える内容を心掛けた。GD賞は単にデザインが優れているという事ではなく、デザインによる課題解決や、人や社会への意義を重視する賞である。そのため、限られた文字数の中で、特許の機能性や利便性と合わせて「社会課題の解決」というソーシャル性もしっかりとシャープに表現したストーリーの構成と、言語化支援を意識した。

担当コーディネーター山口 敏CO

株式会社 ファースト・スパイク
◎代表者名/代表取締役 坂本 一穂
◎住所/神奈川県横浜市中区扇町2-5-14-Y’Sトレゾワ関内602
◎HPアドレス/https://1spike.com/