目指したのは伝統漬物の温故知新!!
新しい形で次世代に繋ぎ売上UP!

相談のきっかけ

お弁当に入れている評判の良い漬物を単独商品化したい
「この漬物を商品化したい…」と持参したのは、特注弁当に入れて大人気だという漬物。拍子木に切ったゴボウ・人参・大根3種の根菜を、シソの葉で巻きピリ辛に漬けた岩手の伝統漬物『みのぼし南蛮』だった。冬の農家の収入源として江戸時代から作られていた記録が残る漬物だが、手間が掛かるため最近では滅多に見掛けない。多くのお弁当は製造しているが、外販出来る自社商品開発は未経験。どこから手を付ければ良いのか途方に暮れていた。

課題整理・分析

忘れ去られる伝統漬物を、新しい形で次世代に繋ぐ挑戦
まず始めに漬物業者の動向を調査。同様の漬物は、数多の業者の中でも2〜3社しか販売していないが、どの業者も真空パック10個入300円程度と安価。同じ仕様で販売した場合、手間の掛かる製造工程にも関わらず利益は生まれない。

また、昨今、食文化の多様化で漬物の需要は激減。このままでは伝統漬物の存在さえも失いかねない。全く新しい形で、若い世代にも受け入れられる漬物に生まれ変わらせたい。現代の漬物のあり方を模索し、伝統漬物を次世代に繋ぐチャレンジが始まった。

解決策の提案と実施

どこまでも徹底的に正方形にこだわった商品作り
見た目が地味な漬物。しかし、切ると断面は驚くほど美しく華やかな事を発見!! 一般的な大袋漬物は飽きて食べきる事は少ない。食べきる量を、食事・お弁当・お茶受け…と具体的なシーンを提案しつつ、美しい切り口を見せた商品作りをご提案。ただし、使用野菜をただ切っていると切り口の形状が均一ではない。切り口が正方形になるよう注意を払う中の野菜を3種から4種に変更する出来た漬物をサイコロ状に切る事をご提案。相談者も美しさに納得し、自社キッチンで製造可能になるよう試作を重ねた。商品名を『カラフルCUBE』とし、どこまでも正方形にこだわった商品作りを進めた。ミラサポを活用しデザイナーを招聘。COが中心となり、イメージ撮影・パッケージ・ロゴ・商品シール・フライヤーなど、商品に関わる全てを徹底的に正方形にこだわり制作。安価で流通する漬物が、150g・540円(税込)という高付加価値高利益商品に生まれ変わる。

支援の成果

作れば作っただけ売れる大ヒット商品に成長!!
現状、製造限度である、日に100個を製造。作れば全てが完売する状況。自社の実店舗・ふるさと納税返礼品・県内道の駅各店舗・県内大手スーパー・また、業者を通じ東京と福岡でも販売中。スカパーTV通販でも紹介予定。更なる増産体制を作るべく機械化も検討している。

◎相談者の声

弁当廃棄ロスによる原価率低減が課題で自社加工品開発を模索。漬物を「売れる商品にしたい」とCOに相談。見た目が地味な漬物を、全く新しい形の商品に進化させて頂き感動しました。『カラフルCUBE』の商品名を具現化すべく正方形にこだわる事に最も時間を要しました。いずれは一連の工程を省力するシステムを開発すべく奮闘中です。いつも親身に相談に乗って頂けるCOに大変感謝しております。

◎岩手よろず支援のポイント

自社商品開発が初めてだった相談者。COが中心となりながらも、自社で行わなければならない事・取り組みが可能かどうかを逐一確認。製品作りは、慣れると徐々に雑になってくるもの。毎日チェックする等のルール作りも促した。

販売開始に合わせ、プレスリリースを行い、新聞・雑誌に掲載。商品の市場への浸透スピードを早めた。また、IWATE FOOD&CRAFT AWARDに出品し、流通各社バイヤーとの距離を詰める事に成功した。

担当コーディネーター久保田 まゆみCO

maruwa mart 株式会社
◎代表者名/小澤 伸之助
◎住所/岩手県釜石市大町1丁目10-5 ◎電話番号/0193-24-3726
◎HPアドレス/https://maruwamart.co.jp/