事業承継を見据え『和スイーツ専門店』としてリスタートし売上200%超アップ!!

相談のきっかけ

店舗イメージを変えて新規顧客を獲得したい
昭和37年和菓子屋として創業し61年。現在は和菓子も洋菓子も取揃え、アーモンドを使用した焼菓子「駒ヶ岳」を主力商品とし地元で有名な菓子店。現在の社長は2代目、息子さんが次期承継者となる3代目。それぞれの奥様が接客を担う家族経営。接客の丁寧さ、ラッピングのセンスの良さに定評があり、お遣い物はこの店! と地元で評判。それぞれ、洋菓子職人・和菓子職人として技術も高く、製造する菓子は数々の受賞歴もあり、美味しさでも評価が高い。
売上を拡大したいと金融機関との合同相談会に参加。地元に愛され常連客への販売は順調。漠然と新規顧客を獲得したいと考えているが、何からどう手を付ければ良いのかわからない状態。今後の事業承継を見据え、ベンチマークするお洒落な店舗イメージを持参するが、店舗自体を変えるほどの余裕も無い。現状打破する取組みをしたいと、よろずに通う日々が始まった。

課題整理・分析

洋菓子職人の父・和菓子職人の息子が目指すスイーツ界の温故知新!!
いまや、ネットでも、スーパーやコンビニでも簡単にスイーツが買える時代。常連のお客様は何を求めてご来店するのか。昔からあるお菓子屋は、どうあるべきなのか?どんなお店にしていきたいのか? ヒアリングを進めるも、何も具体的な意見は出てこない。まだ事業承継はしておらず、どこか他人事で反応が鈍い事に不安を覚える。
まずは、どんな価値を提供するお店にしたいのか。他店と差別化出来る提供価値は何なのか? 徹底的に親子で話し合うことから取り組むこととした。
現在は昔からやっていたことを継続しているのみ。他ではなかなか見られない、父は洋菓子職人・息子は若い世代の和菓子職人であることにヒントがあるのではないかと仮説を立て、お二人の力を合わせれば、今の時代が求める全く新しいスイーツが生み出せるのではないかとご提案。創業時から大切にしてきた想いはそのままに、新たにご自分達の目指す姿を明確にすることが課題となった。

解決策の提案と実施

洋菓子も和菓子も厳選した和の素材を大切に使う『和スイーツ専門店』
父は洋菓子職人・息子は和菓子職人という珍しい環境にあること、創業当時から厳選した和素材を使用して来たのがこだわりだとヒアリングから判明。COは、街によくある何でも置いている菓子店ではなく、お二人の技術を合わせたからこそ作ることが可能な、全く新しい和洋折衷の菓子作りに挑戦してみないかとご提案。挑戦したい!!! との覚悟を受け、事業承継も見据え《和菓子も洋菓子も厳選した和の素材を大切に使う『和スイーツ専門店』》として新たにリスタートすることをご提案。この瞬間、新しい選ばれる理由が生まれた。お店の評価をお客様任せにせず、自分達から積極的に発信することで同一の評価が得られる旨も助言した。それこそ自分達の目指す姿と納得し、お客様に和素材の可能性を提案していくこととなった。リスタートに合わせ、職人親子の技を合わせたからこそ製造可能となる、マカダミアナッツやブルーベリー・雑穀などを使用した直径4.5cmほどの斬新な【創作おはぎ】各種や、スフレスポンジに旬のフルーツ&求肥など和素材を挟んだ【cube sand】各種という、何処でも見ない斬新な新商品が売場に並び、大大人気商品となった。

支援の成果

プレスリリース効果により、リスタート直後から売上200%超アップ!!
当初は他人事だった店舗経営も、日が経つごとに自分事に。ご自分達のこだわりを表すロゴも一新。看板・リーフレット・のれん・のぼり・POP・プレスリリースに至るまでご自分達で作成し、覚悟を持ってリスタートを迎えることが出来た。大手新聞社からの取材も獲得し、大きく掲載されて話題となり、リスタート直後から新商品は連日完売。全体の売上も直後は驚きの500%アップ、平均しても200%超をキープするという嬉しい結果に。何より事業承継に向け、自分も経営に参加しているという実感が持てたことが一番大きな変化。SNSも積極的に発信を続けており、新規顧客も多く獲得。今後も和素材の可能性に挑戦し、新商品開発・ギフト商品開発に取り組んでいく。

◎相談者の声

私達らしいお菓子屋の姿をずっと探し求めていました。《洋菓子も和菓子も厳選した和の素材を大切に使う『和スイーツ専門店』》をご提案いただいたことで、これから向かう方向が明確となり、これだ!! これこそ私達が求めてきたお菓子屋の形だと確信しました。私達の思いを汲み、親身になって根気よく考え導いてくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。本当に、本当にありがとうございました。

◎岩手よろず支援のポイント

相談内容は、毎回必ずお父様に報告し意志統一を宿題とした。家族経営だからこそ、出産などで一時戦力が落ちリスタートも危ぶまれたが、急かすことなく待ち、ご自分達のペースで進められるよう見守った。自分事として本気で取り組めるよう、広報戦略のための各種制作物は、自分達の手で作成するよう促し、根気よくアドバイスを繰り返した。作成作業が営業時間外になる環境も考慮し、時間外でも可能な限り対応しスムーズに準備が進むようCOも協力した。

担当コーディネーター久保田 まゆみCO

有限会社 柳屋
◎代表者名/代表取締役  菊地 修
◎住所/岩手県奥州市水沢区大畑小路50
◎電話番号/0197-23-4756
◎HPアドレス/https://instagram.com/yanagiya_oshu