従業員の意識改革 ハラスメント防止セミナー開催で働きやすい職場環境実現を目指す

相談のきっかけ

健康健全に働ける快適な職場環境
株式会社アーアル研究所は、カメラ映像機材、センシング、照明投射機材などのキーパーツであるガラスレンズを製造する専門企業。ガラスレンズ製造プロセスにおける、研磨、心取、薄膜コート、接合まで社内一貫工程にて、製品立ち上げから量産納入を行い、品質管理にも長年の実績を踏まえた体制にて対応している。
相談企業は、ハラスメントの概要がわからず、どこまでがハラスメントでどこまでがそうではないのか? 曖昧なまま、日々の業務を行っていた。弊社の将来について相談をしていた岩手県よろず支援拠点鈴木COから、雇用労務の専門家小笠原COを紹介され、数度の面談の後、ハラスメントに関するセミナーを全従業員対象に開催することになった。

課題整理・分析

社内の現状と課題を把握し、それに合わせた対策
COは相談者と数回の面談を行い、社内の現状と課題の分析を開始する。就業規則、諸規程の内容を精査。相談者との面談から、技術の伝承、経験の伝え方について、統一した方法がないことが感じられた。専門的な知識について、どうしても個対個の関係性から、年齢、世代間のコミュニケーションバランスがうまく取れていないことが課題であると判断した。
社内のハラスメントに対する認識を、統一するために、ハラスメントアンケートと社内セミナーを行うことにより、客観的に判断できる体制を構築することが課題であると指摘。全従業員を対象とした「ハラスメントセミナー」を開催し、ハラスメントの考え方について、統一した考え方を行えるようにすることが第一歩であるということとなった。

解決策の提案と実施

全従業員対象のハラスメント防止セミナー開催
ハラスメントセミナーの開催を提案。最初は幹部社員のみを対象とするセミナーをオンラインで行う予定であったが、社長からの要望により、全従業員を対象にした「ハラスメントセミナー」を実施するということになった。
オンラインセミナーでは、説得力に欠けるという判断から、「岩手働き方改革推進支援センター」と連携し、ハラスメントセミナーをCOが、企業内で行うことになった。6月30日(金)15時より、事業所近くの公民館会議室をお借りして全従業員80名余りを対象としたセミナーを開催した。

支援の成果

風通しの良い、職場環境を実現
セミナー開催後、ハラスメントについて、実名で改善を訴える意見書が提出される等、前向きな意見が多く出され、職場環境を改善する第一歩になったと感じる。風通しの良い、意見を出し合える職場環境を実現することで、技術の伝承がスムーズに行き、仕事の能率も上がり、連動して会社の業績にも好影響を与えると考えられる。

◎相談者の声

従業員の意識改革にもつながり、大変意義のあるセミナーであった。今後も同様のセミナー等を開催し、パワハラのみならず、セクハラ、マタハラ、モラハラ等あらゆるハラスメントに対応していきたい。また相談窓口の開設等、従業員の悩みに答える職場環境を整えたい。

◎岩手よろず支援のポイント

相談者が最初にオンラインで相談された際は、ハラスメントについて何とかしたいという強い思いが伝わってきた。ただ、オンラインの相談ではうまくその内容を把握しきれなかったので、働き方支援の個別訪問を利用していただき、直接、事業所を訪問させていただいた。相談者と直接向き合うことで、問題の内容も精査し対策も打ち出せると感じた。相談者に対して、セミナー開催を強くアドバイスできたと思う。

担当コーディネーター小笠原 裕一CO

株式会社アーアル研究所
◎代表者名/代表取締役 小川 晃弘
◎住所/岩手県一関市大東町渋民字田中1番地
◎HPアドレス/http://www.rtechnical.co.jp/